プログラマを笑え! ひろあき
プログラマ=コンピュータやソフトにやたらめったら詳しい人。ではないのである。 「ねぇねぇ、プログラマしてるんだって?ならワードでこんなことしたいんだけど、わかるでしょ?やり方教えて」とか「このグラフィックカードってオレのマシンで使えるの?」とか訊かれても知らぬのである。プログラマに不毛な質問をするのはやめましょう。 ゴホン、閑話休題。 さて本書は、筆者がインターネットというものを通して、礼儀知らずなメール(しかも見ず知らずの人から)やモラルについて、日常的な憤りを書いている内容が多い。そういう意味で共感できる方も多いのではないだろうか。いや多いと思う。多いからどうだってワケでもないんですが・・・。 中には少しだけ、本当にほんの少しだけプログラムについても記述されているが、300ページに及ぶ内容の中では数ページ程度だ。 よくコンピュータ関連職と聞いて「へぇすごいね。頭いいんだね。」とか「プログラムってコツコツと作るんでしょ。根気あるね。」とか言われるのだが、んなこたぁない! 頭が良ければプログラマなんてしてません。えぇ、してませんとも。人を使う側になってますよと小一時間ほど説教したいくらいである。 そもそもプログラム(=ソフト)なんてものは人間様がラクしたいがために需要があり供給があるのである。人間なんて怠け者なのだ。プログラマだって然り。 プログラマなんて如何にラクして作るか。なのである。前に作ったあの部分が使えないかとか、そんなことにばっかり頭を使う怠け者な集まりがソフト会社なのですよ。 怠け者だからこそ、人の役に立つものが作れるわけですよ。 そう、プログラマに必要なスキルは(コーディングができるのは当然として)、怠けることを貪欲に探求できること、そして好奇心が旺盛なことである。 好奇心猫を殺す。というが、好奇心なくしてIT業界なんてものは発展しないのである。 というようなことが書かれている、同業者には「うんうん分かる分かる」と、そうでない方にはそれなりに楽しめる内容となっている。 本書を読んで共感できたアナタ。一緒に働かないか? 業界はアナタを必要としているかもしれないかもしれない・・・。 |